食事介助について思うこと

相談員の深田です。

 

昨日に引き続き今日も「食」をテーマにしたブログです。

食べる事って好きですか?

私は大好きです!

 

しかし高齢になると食べることが苦痛になるケースも少なくありません。

食べる時に嫌な顔をしたり、食べたくないと仰る入居者様に食事介助をするのは心苦しい時もあります。

 

「食べましょう」

「食べましょう」

そんなこと言ったって食べたくないんですよね。仕方ありません。

 

体調が優れない時は若い人だって食欲が湧かないはずです。

そんな状態が毎日続くなんて・・想像しただけで辛いことだと分かります。

私が入居者様の年齢になった時1日3食食欲が湧くかと言ったらきっと湧かないと思います。

 

だからなるべく「食べましょう」ではない声掛けをする様に気を付けています。

 

とある入居者様は息子様達のお名前を出すと頑張って召し上がってくれます。

ご家族の存在が生きる活力なんだと思います。

 

またある入居者様は「こんな沢山の量ぜんぶ食べなくて良いですからね~」と声を掛けると、ご自身が食べられる量を考えてある程度召し上がってくれます。気持ちを楽にしてあげる事も大切だよ、と看護師から教えてもらった方法です。

 

故郷の話をしたり趣味の競馬の話をしたり。

少しでもお食事の時間を楽しく過ごしていただければと考え対応しています。

 

 

「食べたくないなら無理に食べさせなくても良いんじゃないの?」

そんな意見もあると思いますし、あって当然だと思います。

入居者様の想いを汲み取り寄り添うことはとても大切です。

 

しかし、【何故食べないのか?】 まずはそれを考えることが私たちの務めです。

「食べたくない」を額面通りに受け取るのではなく、その中に潜んでいる原因を突き止める必要があります。

 

口腔内の環境は整っている?

姿勢は適切?

活動量が足りていないのでは

覚醒状態は?食事の認識がきちんとできている?

医療面からみる心身の衰えは?

食事の温度は?

そもそも味が好みじゃないのかも・・・

 

広く深く情報収集し、食べない原因がどこにあるのかを分析する。

それを踏まえたうえで他職種で話し合いご家族にも相談させていただきます。

こうした経緯を経て入居者様にとって適切なケアを行うことが大切だと考えています。

 

それでも食べたくない!という方には苦痛を感じているであろう食事の時間を短くするため、食事の代わりに高カロリー食品の導入などを検討する場合もあります。

 

食事介助は本当に奥が深くたくさんの知識が必要です。私はまだまだ学ぶ必要性を感じています。

入居者様にとって1日3回のお食事が楽しいものになるように、どうすれば良いのかをこれからも考え続けたいと思います。