相談員の深田です。

 

 

S様はとってもお茶目なおじいちゃん。

私たちに笑顔を分けてくれる素敵な存在です。

 

 

でも・・・

 

 

大の髭剃り嫌いなんです⚡

 

 

 

「髭を剃りましょう」

 

と言っても

 

「嫌だ!」

 

と、なかなか応じて下さいません。

 

 

このように、介護をしていると

私たち職員の思い通りにはいかないことが沢山あります。

 

お風呂に入らない!髭剃りは嫌だ!

 

これらはご存じの通り「介護拒否」と言います。

そんな時って、どうしたらいいと思いますか?

 

 

答えは至極シンプルで

 

「相手の立場に立って物事を考えること」

 

なんです。

 

 

全てのケースに

これが当てはまるとは言い切れませんが、

相手の立場に立つことにより

食事介助も

排泄介助も

入浴介助も

整容介助も

ものすごく介入がしやすくなるんです。

 

 

 

 

入居当初からいつも髭剃りを嫌がっていたS様。

 

介護拒否・・・

こんなときこそ

「相手の立場に立って物事を考える」です。

 

髭剃りが嫌だ。

どうして髭剃りが嫌なんだろう?

S様に聞いてみたところ

 

「痛いから。」と一言。

 

実はS様、

見た目に反して(失礼!)ちょっと臆病者だったのです。

 

 

S様にとっては

髭剃り=痛い・怖い

 

それが分かればもうこっちのもの!

 

痛くない・怖くないと思ってもらえたら

髭剃りをさせてくれるはずです。

 

 

私はS様の髭を剃るときいつもこう言います。

 

「髭剃りの国家資格を取りました!」

「全く痛くない技術も習得済みです!」

「Sさんのために資格を取ったんですよ😉」

「通常二千円のところ今日はタダ!」

「さぁ・・剃りましょう!!」

 

ここまで私が喋った頃にはS様もにんまりです。

髭剃りの成功率は95%以上。

余程おへそが背中にでも行っていない限り成功します。

 

 

いきなり口元から剃るのは怖いかなぁと考え

いつも頬のあたりから剃り始めるようにしています。

 

剃りやすい様に口元を動かし協力して下さっています。

染みついた習慣ってこんなところにも表れるんですね~。

 

剃り終わった後は厳しいチェックが入ります。笑

 

「うーん・・・」

 

 

 

「・・・よし、合格。」

 

 

ホッ・・

良かった😂

 

 

どんな時でも

相手の立場に立った安心を与える声かけを。

 

 

ちなみに、もちろん私は

髭剃りの国家資格なんて取っていませんが

(嘘も方便と言います・・どうかお許しを。)

今後も理容師並みの髭剃りを心掛けてまいりたいと思います!