看護師の山崎です。

 

 

 

先月、退院してきたH様。

↑ こちら退院直後に撮った写真です。

 

病院ではほとんどご飯を食べず胃ろうによる栄養方法などの説明が

医師からあったくらい入院中はご飯を食べることができなかったH様。

 

シーハーツ松戸に

退院して2週間が経過しました。

↑ こちらは今日撮影した写真です。

退院直後と比べると、表情が全然違います!

 

入院生活ではまったくご飯を食べなかったH様ですが

今では7割~10割の食事を食べることができるくらいに回復をしました。

 

 

 

しかし、

シーハーツ松戸でしっかりご飯を食べるようになってくれたH様ですが

新たな問題が発生。

 

 

今度はペースト食による下痢を起こしてしまい

1日複数回トイレに行かなければいけないくらい食事による下痢が発生。

 

 

その結果、、、

腹痛からトイレに行く回数が増え

転倒や転落も重なり、、、、

 

 

下痢を改善する事が一番のアセスメント項目。

 

看護過程にあてはめ

どうやったら下痢を改善できるのか!

 

 

●ペースト食以外ではむせ込みが発生してしまい誤嚥性肺炎リスクが上昇する。

●ペースト食では下痢を起こしてしまっている。

●入院生活で筋力が低下し転倒リスクがある状態。

●下痢により腹痛やトイレ行動が増加し転倒・転落が発生してしまっている。

 

 

問題を解決するためにどうするべきなのか!!!

 

 

我々の現場では

このような問題がたくさん存在しております。

 

利用者様の健康の維持や安全な施設生活を送るために起きた問題を解決しなければいけません。

 

 

○ペースト食を中止しなければいけない。

○その他の食事形態(キザミや一口大)だとむせ込みが発生し誤嚥性肺炎リスクが高まり

再度入院生活になりうる。

○整腸剤・整腸食では改善しないくらいの下痢状態。

○トイレ行動が多く転倒リスクが高いため、下痢を改善しなければいけない

 

 

どうするべきなのか!?

 

 

さまざまな問題が日々起きており

利用者様の医療問題は毎日何かしらの問題が発生しております。

 

 

 

【ペースト食を中止する決断。そして、

下痢をしない食事形態をむせ込みなく食べてもらうアプローチ】

 

 

これらを遂行する判断をしました。

 

怖いことは誤嚥性肺炎による再入院や病状の悪化です。

 

 

 

ではどんなアプローチをするべきなのか!!!

 

 

テーマは

 

『五感』

 

 

五感を刺激してH様の脳へアプローチをかける作戦を本日は実践してみました。

美味しそうな焼きそばの写真。

 

これをお見せしてまずは視覚からの情報で

「美味しそう」と感じてもらう。

 

そしてH様の目の前で調理することにより

匂いや音を楽しんでもらう。

 

「うん!いい匂い!」

前のめりになりながら匂いをかいでいました。

餡がグツグツと煮える音もフロアに響きました。

 

臭覚や聴覚からの刺激も大切です。

「食べたい!」という気持ちにさせて

H様の食欲を刺激します。

 

 

イカやエビは誤嚥のリスクが高いため取り除きました。

写真映えしない見た目ですが・・・

でも、ちゃんと美味しそうです!

 

自ら箸を持ちめんを口へ運びました!!

入院中はご飯を食べることすらままならなかったのに!

 

咀嚼はまだ回数が不足している印象ではありますが

久しぶりの固形物のお食事にしては上々の走り出しではないでしょうか。

 

むせ込みも見られましたが想定の範囲内といったところ。

 

 

 

 

目で見て「食べたい」を刺激!

耳で聞いて「食べたい」を刺激!

匂いをかいで「食べたい」を刺激!

 

暖かいものは温かいうちに美味しく召し上がってもらう。

食の好みを考慮して提供する。

 

 

食欲のない入居者様に対しては

『五感』を意識したアプローチがとても重要なんです!

 

 

これは今日買ってきたH様の食事評価セットです。

 

しばらくの間は朝食と夕食は引き続きペースト食で

昼食に関しては看護師や相談員で

上の写真のような食事を提供し、

咀嚼・嚥下状態・むせ込みなどを評価しながら

食事形態の向上に向けて取り組んでいこうと思います。

 

 

ペースト食2食、通常食1食。

これで下痢が治まるかどうかも並行してみていきます。